コロナウイルスの蔓延により、外出自粛の波は、当然の事ながら趣味の世界にも影響を及ぼしています。
ヒコーキ好きの方では、各地の航空祭の相次ぐキャンセル、空港では、減便や国際線の運休、果ては空港送迎デッキや周辺の公園の閉鎖,,,等で、ヒコーキに触れる機会がなくなってきています。
もはや、自宅でヒコーキの本を読み漁る毎日…それも、首都圏では、大型書店の休業等により、それさえもおぼつかない日々
外出自粛で妄想ヒコーキ
こうなれば、頭の中でヒコーキの空想をするしかありません。
そこで今回はもしもシリーズとして、もし、ANAがA340を採用していたら、で妄想してみたいと思います。
ルフトハンザ羽田で導入していたA340-600
もしANAがA340を飛ばしていたら?
A340はエアバス社が長距離用の機材として、1990年代から活躍しているエンジンの4つ付いた旅客機です。
エンジンが4つと明記したのは、姉妹機として、現在も生産が続けられているエンジン2つのエアバスA330と姉妹機という位置付けからです。
皆さんは、現役で、エンジン4つの機体というと何を連想されますか?
筆頭は、やはり、ジャンボ、ボーイング747系列だと思いますが、新型747-8は、ルフトハンザやNCAで活躍してはいるものの、いわゆるレガシージャンボはじめ、ハイテクジャンボと言われた(もはや古い言い回しですが)ダッシュ400もほとんど退役しています。
次に上げるとすると、ANAでフライングホヌとと言われ、綾瀬はるかさんのCMでお馴染みだったエアバスA380ですが、コロナウイルスの影響で、予定3機の内2機導入で、3機目は、一応、秋まで導入延期となっています。最近は2機についても、ハワイ線運休に伴い、運航を休止しています。
この2系列以外の4発機で現役なのは、A340だけという事になります。
現在、ANAにしても、JALにしても、ボーイング767/777/787はすべてエンジン2基(双発)ですし、当然、新たに導入されたA350も双発です。
昔は、太平洋/大西洋を始めとする海上を飛行する場合は、万が一の故障のリスクから、エンジンが4つ付いているなら、1基故障しても、無事に飛行を続けられるという規定から、エンジンが4基もしくは3基でなければならないという規定があった為、皆エンジンが多かったのです。
最近では、エンジンの性能も向上し、故障率も減少し、又、出力も向上し、万が一のエンジン1基故障しても安全に飛び続ける事ができる様になり、規定(ETOPS)も緩和されました。
今や、太平洋を横断する路線も、ヨーロッパへの便も、エンジン双発の機体が主流、というか、ほとんどそうなっています。
安全が担保されるなら、エンジンが4つよりも2つの方が効率がいいのは、当然、これが今の流れです。
前置きが、予想に反して長くなってしまいましたが、ANA、いや、全日空がA340を導入していたら、という”もしも”ですが、全くの絵空事ではありません。
A340が各航空会社で就航し始めた時、全日空も、長距離ヨーロッパ線に、数機(6機位)の導入を真剣に考えていた時期がありました!
当時の株主総会の事業報告書にも、富士山をバックにトリトンブルーのA340が描かれた写真が載っていたのを、私も記憶しています。
実際には、当時はまだアメリカ製のボーイング社が圧倒的、数量的に有利だった事、同社の767に始まる、ワーキングトウギャザーで、開発時から、日米間の繋がりが強かった事、そして、それらは、どれも、エンジン双発!だった事、等から、結果として、この計画はキャンセルされてしまいました。
でも、A340のエンジン4基の特別な存在感、海外旅行自由化の時代の707やDC-8を彷彿とさせるシルエットは、夢がありました。
現実的には、A340はとうに生産を止めていますし、導入しているヨーロッパ中心の航空会社も、最近どんどん退役してしまっています。
全日空、いやANAも早晩、A340は導入したとしても、効率の面からも、早々に長距離線のエースから引退していった事でしょうし、ましてや、国内線に転用も難しいと思います。(747の例にならい)
でも、トリトンブルーに身を包んだA340、見てみたかった。-600の長胴なら、各種特別塗装も映えた事でしょう。
おわりに
皮肉にも、現在コロナウイルスの影響で、過去にA340-600が活躍していたルフトハンザですが、A350に代わったものの、現在はA340-300が代役として羽田に飛来しています。
勿論、見に行く事は叶いませんが…
今回も最後までご覧いただき有難うございました。
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