コロナ禍の航空需要が減少する中、大型機よりも小型機の需要が増えていますが、小型機のベストセラーであるボーイング737なのに、寂しく退役していく機体があります。
それは、ボーイング737-700
昨年もスーパードルフィンこと737-500が退役したばかりだというのに、
同じANAでも、737-800は39機が現役で活躍していますが、737-700は残すところ2機、この2機が6月で退役してしいます。
737-800はANA以外でも、JALグループ、スカイマーク、ソラシドエア等でもバリバリ現役です。
一体どこが違うのでしょうか。
こちらは737-700、フォルムはカツオブシみたいですね。
737-700と-800でどこが違う?
737-800は同じエンジンながら、少し長い
エンジンは両者共同じCFM56-7B 推力も一緒なのですが、違ってくるのは大きさ、と言うか、長さ、つまり乗客数、737-700はビジネス/エコノミー合計で700が120名、対する-800は167名で-800が約1.4倍お客様を乗せる事ができます。
勿論、-800の方が胴体も長く、重くはなりますが、同じエンジンで多く乗る事ができるなら、使い勝手も良く、効率がいいとも言えるでしょう。
又、-700が737のオリジナルである、ミニミニジャンボ(全日空時代の愛称)である737-100/200と胴体の長さがほとんど同じ、もう一方の-800は、昔運航していた737の兄貴分とも言えるボーイング727-100の乗客149名を優に超えています。727がエンジン3基でしたから、効率の良さは言わずもがなですね。
会社としては、少しでも高効率を追求し、又、機材を統一する事による保守の合理化等メリットが大きいのでしょうね。
737-700も登場時には名古屋起点の路線に投入され、”ゴールドジェット”と注目されていた事を考えると時の流れを感じさせられます。
ANAから737-700は退役してしまいますが、日本の空からいなくなってしまう訳ではありません。
まだ日本の空からは消えません
北海道を起点に運航しているエア・ドウが引き続き、737-700を飛ばし続けます。
と言うのも、エア・ドウが一時経営危機に頻した時に、ANAの支援を受けた時から、ANAの機体をリースで使用し続けているからです。
エア・ドウで活躍を続ける-700 レジはANA当時のまま
スカイマークやソラシドエアが使っているのは、ANA/JALで活躍しているのと基本的に同じ737-800、でも、エア・ドウは、自社発注の時から、より大型の767-300を運航しているので、機体規模がバッテイングしないより小型の737-700を使っているとも考えられます
エア・ドウでは、767-300も、737-700もANA当時の登録番号のまま使用しています。(かつて自社発注の~HDは退役済み)なので、エア・ドウなのに、JA05AN(All Nipponの略)を使い続けています。
残念なのは、かの”ゴールドジェット”で実際にゴールドになっていた2機の内の1機、JA02ANもエア・ドウで活躍していたのですが、既に退役してしまった事、
ともあれ、737-700のカツオブシを思わせるユーモラスな雄姿はまだしばらく見られそうです。
ANAの-700としての最後の花舞台
但し、ANAの737-700は、退役前の今だけ、機種に引退記念の小さなデカールが付いています。
今の季節、結構、陽炎がキツイです。
小さいデカールですが、今、ならではですから。
こうして見ると、本当に小さいですね。
おわりに
時代の流れによって、古い機体がより効率の良い新しい機体に置き換えられていくのは仕方のない事
せめてこの置き換わる瞬間を自分の目に焼き付けておきたいものです。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。
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