欧州エアバス社のA330とA340はA300をルーツにする兄弟機です。
A330はエンジン双発の近距離路線
A340は洋上を跨ぐ中・長距離路線
これが、当初の構想でした。
日本国内のエアラインではあまり馴染みのない機体
それが一変してしまったのは、ボーイング777等ジャンボに迫る機体規模ながら、双発で長距離を飛べる様になったから。
もはや、エンジンが4つのメリットが無くなりつつあった中で、A340はそのシェアを縮小させていきました。
日本では、ANAがA340を導入する計画でしたが、777にシフト、実際に就航する事はありませんでした。
一方の双発のA330は、海外のエアラインで今も活躍を続け、その発展型のA330neoも徐々に数を増やしています。
日本国内のエアラインでは、スカイマークが短期間就航させたものの、すぐに消えてしまいました。
つまり、A330もA340も日本国内では、あまり馴染みのない機体でもあります。
今、羽田では両方の機体が見られます。
A330は、ガルーダインドネシア(A330-300/900)、アリタリア(A330-200)、SASスカンジナビア(-300)エアロフロート(-300)そしてデルタ(-900neo)等が羽田に来ています。
そして、A340は、ルフトハンザが昨年迄定期運航していましたが、ほぼ引退…と言われていましたが、
オリンピック後の閑散期限定でA340-300が就航しています!
つまり、今だけ、A330とA340の共演?が羽田で見られます。
外観上の特徴は?
A330とA340は兄弟機である事は申し上げましたが、兄弟なので、共用する部分が多い一方、特徴的な違いがあります。
エンジンが”4つ”のA340-300
エンジンが”2つ”のA330-300
1.エンジンの数
当然、A330はエンジンが2基、A340はエンジンが4基ですが、A330は2基のエンジンの出力が高い為、若干
直径が大きくなっています。
エンジンの数に伴って、主翼の後退角も若干異なっています。
2.真ん中の脚
A340はエンジンが4基である事もあり、その重量を支える為に、機体の中心、主脚の間に車輪が追加されていま
す。昔のDC-10やMD-11を彷彿とさせますね。
A340-300の”真ん中の脚”
少し”短く””背の高い尾翼”のA330-200
これがラストチャンス?
ルフトハンザは、10月末までA340-300をフランクフルト線に就航させる予定ですが、その後はA350になるのか、ボーイング747-8になるのか、まだ確定していませんがA340-300は消えていく可能性が高いです。
片やA330についても、ガルーダは乗客数によってボーイング777-300と使い分けをしていますし、neoも徐々にその数を増やしていくでしょう。
SASスカンジナビアもA350に切り替えていく方向ですし、エアロフロートもA350で運航する機会が増えてきました。
唯一A330-200を使用しているアリタリアも10月に新会社ITAとなり、A350等に統合される様です。
つまりA330もA340も見られるのは今だけかも知れません。(今回はあくまでも新型neoではなく従来型のお話ですが)
おわりに
ルフトハンザでは、A340のより大きなA340-600を部分復活させる可能性も示唆していますが、日本路線に投入されるかは未確定。
A330とA340が実際に羽田で並ぶ場面は到着/出発時間的に難しい様ですが、できれば見比べてみたいものです。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。
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